映像記録

見た映画とかドラマについて

希望のかなた(2017、フィンランド)

TSUTAYA DISCASにてレンタル(2023/12/21~)

 

◆メーカー
松竹

◆監督
アキ・カウリスマキ
(すでに何度も名前は拝見してててっきり何作か見た気になってたけどどうやら初視聴だったらしい)

◆再生時間
98分

◆原作
多分オリジナルだと思われるが、監督・脚本・製作すべてこなす

◆特典
予告編のみ

◆にゃんこ
出番なし。かわりにワンコが出てます~。

◆知ってる人
なし

◆顔か名前を知ってる人
なし

◆印象に残った人、キャラ
なし

 

感想
過去に作品見たことあるって勝手に思い込んでたけど、調べてみたら実は1作も見てないっていうね。よく似た名前のお兄様と勘違いしてたのかな~?と思って調べてみたけど、こちらも1作も見てなかった。あとはDISCASで常に貸出中になっててそれをよく目にしてたから(タイトルに監督名が入ってる総集編のため)、そこで勘違いが発生しちゃったのかな?。常に貸出中になってる監督の作品だから期待しちゃいそうだけど、『ホテル・ニューハンプシャー』がちょっと期待外れだったからこれも過度の期待はしないようにしよう。

まず最初に興味深かったのが、ここが日本で私も日本から出てことがないので外国での扱いがどうなのかわからないが、難民申請をして(これはすんなり受け入れられるものの)入れられた場所がまるで独房。もしかして犯罪者扱いなの?。ベッドもない本当に粗末な部屋。もしかしたら犯罪者より待遇が悪いんじゃないか?とさえ思ったぐらい。日本でも入管の扱いが他国の人に対してひどい対応をして死人が出た、とニュースになったことがあったけどもしかしてどこの国もこんなにひどい対応なのか?。

好きで難民になったわけでもないだろうに、やっと受け入れられるところに来たと思ったらこれだよ。いやいやもちろん身元がちゃんとしてて(難民にそれは厳しいかも知れないが)、犯罪歴もない、政治犯やテロリストでもないことが確認されたらちゃんとした宿舎に入れてもらえるのかも知れないが、もうちょっとどうにかできないのかな。日本はあまり難民に対して積極的ではないけれど、今後日本でも難民受け入れが活発になった時、難民が起こした事件によるせいで諸外国がこんな対応になったのなら根が深そうだ。

あっそうだよね?。流石にあの場所は酷いよね。ただ待合室でももうちょっとどうにかしてほしいけど(^_^;)。んで連れてかれたところは難民キャンプとか災害にあったときの避難所ぐらいよりかはマシ程度のところだったな。雨露しのげる屋根付きの建物にベッドがあって私ならそれでも十分。アニーとか海外の映画とかドラマでよく見る孤児院みたいな感じ。きっと食べ物も無償で提供されるだろう。

下を見ても上を見てもきりがないけど、この待遇、境遇が不幸だとは思わない。ちゃんと最低限の人間らしい生活してるって言えると思うな~。最低限の生活と言えば日本の生活保護ってほんと恵まれてるな~って思う。だって諸々免除されてて更にお金までもらえるってすごくない?。なのに外国人ってだけですんなり受けられて、日本人は拒否されるのってあまりに理不尽。外国人はあとがないから犯罪犯されるよりはマシって考えなのかも知れないけど、本国へ強制送還とかできないのかしらね。

面白い面白くない以前になんか目が離せない。いきなり話が飛ぶし、ストーリーもあってないようなものだしとにかく説明がない。なのに先が気になって仕方がない。もしかしてこれがこの監督の作風なんだろうか。すべての作品がこんな感じなのかな。これが初めてで、また次同じ監督の作品を見るかどうかも決まってないけど、もし見るときには心構えができたってことだね(笑)。

今のところ二人の登場人物がメインで話が進んでて、でもこの二人に繋がりはない。多分どこから話が繋がるんだろうけど、とにかくどちらの人物の背景が何も説明なくてよくわからない。多分だけどこの二人が主人公ってことでいいんだよね?。でもこの話の進み方だと最後まで同じような感じだと思うから、結局よくわからないまま終わる可能性あるな。その時はレビュー読み漁って補完するしかないか~。

途中で日本のことが出てくるんだけど、ちょっと笑ってしまった。大いに誇張されてるとは言え、もしかしたら本当に未だ日本というのはこんな感じなんだと思ってる人がいるのかも?。ま、まさかね(^_^;)。これだけネットが発達してほぼリアルタイムで情報が得られる時代にねぇ。誇張であると信じたい。

そしてこの映画はそんな簡単に感想を書いて良いものかどう悩み始めた。あ~だこ~だ言うのは自由だけど、ものすごくセンシティブな問題を含んでいて、平和ボケした日本からは到底想像できない現実を突きつけられてる気がした。この難民の人を助けたいという気もするし、しかし法律と照らし合わせるとたとえどんな理由があろうとも逃げ出してしまった人を匿うのはどうなんだろう?。心情的には助けたいんだけど・・・う~ん悩む。

はいこのブログ恒例の誰それに似てるのコーナー、パチパチパチ。いや今回は顔が似てるっていうんじゃなくて、雰囲気が似てるの方なんだけどね。二人の主人公のうちの一人、難民役を演じられた方。この方が山田孝之さんに雰囲気が似てるなって。顔も似てるような気がしないでもないんだけど、ほら山田孝之さんって役によって全然違って見えるじゃない?。だから正直よくわかんなくって~。なので今回は雰囲気って書いてる。

難民な~どうするのが良いんだろう?。過去の歴史から日本は陸続きではなく海に囲まれてるからそういう問題はあまりなかったけど、これがもし普通に島国じゃなかったらどうだったろう。無闇矢鱈と受け入れるのはもちろん反対。だけど困ってる人たちに手を差し伸べるのは人間として当然だとも思う。というか争いがなくなるのが一番なんだけどね・・・(´Д`)ハァ…。

んで見終わったわけだけど、なんとな~くこの監督が人気になるのわかった気がする。私は特に好きとも嫌いとも思わなくて、また機会があれば見るかもね~ぐらいだった。だけどあまり感情を表に出さない人たちの演技ってのはまあまあ好き。感情的になりすぎて叫んだり、あらぬ失敗をする人にイラッとするから。だからこっちのほうが安心して見てられる。

 

まずは面白いか?とか、良い作品か~?とかは置いといて、続きが気になって目が離せなかったことをまずあげたい。面白いから先が見たいというのでもなく、出てる人たちがカッコいい、見目麗しくてずっと見ていたいとかでもなく、とにかく続きが気になったという表現しかできない。

面白いか面白くないかで言えば、面白くなくはなかったよ程度。私好みだったか?と言われればこれも好きとも嫌いとも言えず、とにかく私が惹かれるところは特にないにも関わらず先が気になってしまってついつい見てしまった。これはアキ・カウリスマキマジックとでも言うのだろうか?。続きは気になって仕方なかったのに、面白くなかったとはこれいかに。ま~あまりに内容がアレすぎるので、書く感想にも酷く気を使ってしまうというのが理由の一つにあげられるかな。

 

もし自分がこの映画の中の登場人物だった場合、どういう行動を起こすのかの正解が出せないから。難民の立場ならどういう結果になろうとも受け身だけだから、それを受け入れるのみなんだけど、もともと住んでる人間の立場なら、自分の行動によって他人のその後の人生が変わってしまうことによる責任を最後まで面倒見きれるのか?とか考えてしまって・・・。ほんと難しいよね。難しく考えずにぱっと行動できれば意外とうまくいくこともあるよね~。でも私は考えすぎてしまって、多分通報してたかも知れないな。

 

ま~そんなわけでおすすめするか?と問われれば、おすすめはする。だけど楽しめるかはわからない。完全にこの映画の内容通りかはわからないけど、一応難民の実情というものがわかるから。今日本という平和と言われてる国に住み、世界中のニュースがリアルタイムで知ることができる現代でも、他の国の知らない問題が山ほどあることがわかったことはいい勉強になった。てことでいじょ。

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